IwamotoBlog

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クリエイターが持つべき基礎力

最近デザイナーやプログラマーを志そうと思った人達に伝えたい。

僕の学部は少し特殊だ。デザイナー、プログラマー、プランナーと目指すところが違う人がわちゃわちゃと混在している。
少し教室をぐるりと歩けば、デザインを学ぶ学部だというのに、映像を作っている人や3Dモデルを作っている人がいたり、果ては漫画を描いている人なんかもいる。WiiUを持ち込んでスマブラしてる人もいる。
そんな中で二年ほど過ごして、ふと最近思ったことがある。デザイナー、プログラマー、プランナーの大きな括りで言えば、根っこの部分でやってる事はほとんど一緒なんじゃないかなあ、というものだ。

確かにそれぞれやっていることは違う。紙媒体やWebのデザインをする事と、コードをガリガリ書くこと、企画を考えるというというそれぞれは全く別物だ。
しかし、それらはあくまで手段だ。これらの手段は「問題解決」という一つの目的を達成するためにあると僕は考えている。

デザイン、プログラミングは手段だ

デザインをするとしたって、ただぼんやりと構成を考えて、色使いを決めるという訳ではないだろう。
「何かしらを世に広めたい!」だったり、「新しいイメージを持たせたい!」だったり。その現状抱えている問題(今の例えで言うと、「世に広まっていない」というのがそれだ)を解決するために「デザイン」という手段を取った。多くのものはこういう流れが大元にある筈だ。

これはプログラミングにだって、プランニングにだって同じことが言える。問題というから少し大げさなものに聞こえるが、「自分で動くのが面倒くさい」や「夏だというのに、あまりにも遊びに行けていない!」という個人的なものや、趣味的なものまで問題として捉えられるだろう。
つまりだ。デザイナー、プログラマー、プランナーといったクリエイター達が土台として持つべき能力とは「問題解決力」ではないか、と僕は考えた。

土台としての「問題解決力」

もちろん配色センスやレイアウトの知識、プログラミング言語を習得することも大事だ。だが、それらは問題を解決する道筋が決まって初めて活きるものではないだろうか。
それらの専門的な技術を習得しようと急ぐのも分からなくはない。すべきことが明確だし、スキルとして人に認知してもらいやすい。
でも、それらの専門的な技術を僕はあくまで「ツールだ」と思っている。

軽視しているわけではない。だが上にも述べたように、解決する問題があって、そこにそぐわった配色やレイアウトを当てはめる事で、初めて本当のデザインとしてそれらの技術が活きるものだと僕は思っている。
プログラミングだって、言語や知識を学ぶのが目的じゃないはずだ。作るべきものが、作りたいものがあって、そのためにその技術や知識は活かされるべきだ。 技術を学ぶことに執着しすぎないで欲しい。作りたい、作るべきもののために学んで、活かして欲しい。

問題解決力を構成するもの

この問題解決力というのは我々がクリエイターとして活動する上で、様々なところで活きるものだと思っている。
では具体的に、問題解決力を構成する要素とはなんだ、というと即ち、「調べる力」「考える力」「とにかく試してみようとする心構え」だ。

調べる力

「調べる力」はそのままで、欲しい情報を手に入れられるかどうか、という力だ。Googleで検索したりとかがこれに当たる。この調べる力というのが、意外にも養われている人が少ない。調べるというのは、思っているより根気がいる作業だ。新しいツールなどを触るとき、自分の欲しい情報がどこを探しても見つからない!そんな経験をした事がある人も多いだろう。

だが、根気よく探せば、諦めずに英語の記事なんかにもぶつかってみればいつか辿り着ける。そうして何度も調べ事をする内に、不思議と調べるための勘所が身に付いていたりするものだ。だから、見つからない!と投げ出すのを少しこらえて、頑張ってお目当ての情報を探し出してみて欲しい。これは探すというゲームなんだ、位の感覚がちょうどいい。何事も楽しんでやろう。

考える力

「考える力」というのも文字通りだ。得た情報、目の前にある問題に対して如何に立ち向かうかと策を立てる力だ。
最近僕はいろんな人にプログラミングを教える機会に恵まれたが、「調べる力」と合わせてこの「考える力」が養われていない人が多いと強く感じた。
正解があるプログラミングに対しては尚の事、考えるという事を放棄する人が多い。確かに解決の糸口が見えない問題について考えるというのは、結構に疲れる。そして恐らく「自分には知識がないから分からないんだ」という理由で考えるのをやめてしまう人もいるだろう。

だが、そこは出来れば意地でも諦めないで欲しい。難しいからこそ、自分の実力の上を行く問題だからこそ、そこを越えようとチャレンジして欲しい。結局の所この考える力というのも、知識がいらないとは言えないけれど、それ以上に経験によって成り立つものだと僕は思っている。深く考えるというプロセスを何度も踏むことで、考える頭が養われていくのだ。
また、一度考えたからこそ正解を聞いて深く納得できるというのもある。最初から正解を聞いたのでは、この感動、納得は得られない。そうやって刺激を受ける事で新しい考え方が得られるのだ。

そして、自分の手の届く範囲の問題ばかりが出るなんてことは早々無いということも、合わせて知っていて欲しい。どんなにすごい人でもモノづくりを続ける以上、毎回一つは知らない何かにブチ当たる。全ての知識を持っている人なんて居ないんだ。
知識がないから…なんて諦めずに、ちょっとGoogleを立ち上げて調べてみたり、詳しい人に聞いてみたりしてそこで得た情報から色々試してみて欲しい。新しい事を成し遂げた時に得られるものはとても大きいはずだ。

とにかく試してみようとする心構え

結局のところはこれに尽きるのかもしれない。難しい問題にぶつかった時も、未知のツールに出会った時も、調べて得た情報や、そこから立てた推測などを元にとにかく試してみよう!という心構え、根気が大事なんだろうなあ、と。
試すのは面倒臭いしエネルギーが要る。失敗するのも怖い。でも、それでも勇気を出して挑んで見てほしい。

やってみないと分からない事がある。やってみたから分かる事がある。やってみて失敗して、そこからまた考えて、調べて…。そうやって根気よく問題を解決する糸口を見つけ出していくんだと、僕は思う。

経験という自信

そして、これらは出来たかどうかも大事だが、それ以上に「やってみた」ということが大事だ。
出来た、やってみた、やったことがあるという経験は、また新しい事をする時に大きな自信になる。そういった意味でも諦めないで、今眼の前にある新しいこと、難しいことに全力で取り組んでみてほしい。

時代に取り残されないクリエイターを目指して

昨今の流行りや技術の移り変わりは目まぐるしい。流行りのフラットデザインやマテリアルデザインだっていつまでも使えるものだとは言い切れないだろう。プログラミングにしたって、気がつけば新しいライブラリやフレームワーク、言語がどんどん出てきてる。一つのスキルを確実に身につけたからといって安心できる程、この時代の流れは遅くない。

でも上記のような能力が十分に養われていれば、新しい技術や流行りに対して「分からない」「こんなの無理だ」ではなく、「ちょっと調べてみよう」「とにかくやってみよう」という考えがきっと持てるはずだ。
そういった心持ちが、いつまでも新しいことに挑み続けられる、強いクリエイターになるために必要な物なのだ、と僕は思う。

でも、楽しいと思う気持ちを忘れずに

色々と御託を並べてきたが、楽しんでやることが一番大事だと僕は思う。
楽しいと思う気持ちは作業をとても捗らせるし、もっともっと上達しようという気持ちが自然に湧いてくる。
苦しむことも大事だけれど、それ以上に楽しんでやろう。モチベーションが上がることをしよう。

最後に

最初の頃は分からないことで溢れている。すぐに問題にぶつかるし、しんどい時期だ。逃げたくもなる。知識や技術がないからだと、投げ出してしまう気持ちもよく分かる。僕も未だにそんな感じの日々を過ごしている。

それでも、投げ出さずに少し踏ん張って、頑張ってみてほしい。ゆっくりと時間をかけて、目の前の問題に対してじっくり考えて、調べて、試してという事をして、クリエイターとしての基礎力を養っていってほしい。
そうして培ったものは、あなたがクリエイターとして活動する上できっといつまでも活きるものだから。